季節の歩み 第4回 【データの貼り付け(異なるアプリケーション間で)】
 今回は,杉システムのテクニックのうち,「データの貼り付け」に焦点を当てて紹介します。なお,今回紹介する例は,バージョン2.01.17(2005年3月に公開)以上で可能になった機能を使用しておりますので,ご注意ください。=2005.10.05=
《目次》
1.「データの貼り付け」について
2.ブロック単位の複写他について
3.詳細な解説
4.関連事項〜過去の連載より

  
1.「データの貼り付け」について
(1) 他のアプリケーションと杉システムの間の,データ交換
 「データの貼り付け」すなわち,データを異なるアプリケーションにそのまま移せないかという課題について取り上げます。
 例えば,マイクロソフト社Windows(R)のExcelなど,表計算ソフトで蓄えたデータを杉システムで利用したり,逆に杉システムで加工したデータを表計算ソフトで利用するために,データの移し変えが簡単にできれば便利です。杉システムでは,従来から「csv形式」(普通の文字で表現したデータをコンマで区切った一般的な形式)に変換したり,逆にcsv形式のファイルから読み取れるようになっていました。
 またそれとは別に,画面上で範囲を決めてデータを直接読み取り,杉システムと他のアプリケーション(ソフト)で相互に利用するできるように,機能が強化されてきています。
 
(2) 「クリップボード」について
 個々のアプリケーションにまたがってデータの交換を行うはたらきが,ウィンドウズ自身にあります。そのためにの共有するデータの一時的な置き場(コンピュータのメモリの一部を使用)をクリップボードといいます。多くのソフトで,マウスのドラッグ(ボタンを押さえたままで位置を移動すること)や,シフトキー+矢印キーなどで範囲を指定し,右ボタンで出るメニューから「コピー」や「切り取り」を選べばクリップボードに読み取り,「貼り付け」を選べクリップボードから書き込まれるようになっています。もちろん同一ソフト内で,ある場所から他の場所にコピーするためにも使えます。
 
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2.ブロック単位の複写他について
(1) 杉システムの,各セルのデータの扱い
表示データをクリックしたとき 並べ替え画面,入力画面,計算画面など,データは図のように表示されています。縦線,横線で仕切られたひとますをセルといいます。右ボタンを押すと,単独のセルについての処理ができます。左ボタンはブロック単位の処理を実現します。今回の「表計算ソフトとのデータの交換」は,後者に関する事項ですが,この機会に前者についても説明します。
 
(2) 単独セルの処理(右クリック)
 上図の右ボタンをクリックをご覧ください。そのとき表示されるポップアップメニュー(一時的に表れる選択肢の一覧のこと)から操作が選択できます。
 吸い上げはセルの内容を杉システムが一時的に覚えておき,次に…を書き込み(「…」は直前に吸い上げられたデータ)を選択したときにそのセルに書き込まれます。近くに再利用したいデータがあるとき便利です。
 入力は入力画面(道具箱または並べ替え画面から[入力]を選択したときの画面)以外の画面でも,そのセルに入力(または現在の内容を変更)することができます。
 クリップボードから貼り付けは,杉システムまたは他の表計算ソフトで複写したい部分が指定された状態にあるとき,そのセルを左上隅として,読み取ったときの列・行数でブロックをそのまま貼り付けます。
 ブロック複写開始は,複写するブロック指定を開始します。(2)で説明するドラッグによる操作の代替です。次回にクリックした位置がブロックの右下隅になり,複写が準備されます。
 なお,最下位置の解説によっても,単独セルの処理に関する操作の解説を読むことができます。
 
(3) ブロックの処理(左ボタンドラッグ)
 上図の左ボタンを押したままマウスを移動の方の矢印の流れに沿って進行します。左ボタンを離した位置のセルと,最初に左ボタンを押し下げたときのセルによって赤枠で囲まれた矩形が,複写対象ブロックになります。左ボタンを離すと同時にポップアップメニューによる選択肢が表れます。ここでクリックボードに複写を指定すれば,このブロックが直ちにクリップボードに保存されます。ここで保存された内容は,次に杉システムまたは,他の表計算ソフトで貼り付けを指定したときに書き出されます。さらに詳しいことは,次の項で解説します。
 
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3.詳細な解説
(1) ポップアップメニューの選択肢「解説」ついて
 ポップアップメニューの最下位置に解説という選択肢があります。次項でその内容を紹介し,さらに説明を付け加えます。
 
(2) ブロック処理機能全体について
ポップアップメニューから読むことができる解説 クリックボードに複写は,すでに解説しました。次のクリップボードから貼り付けは,貼り付け先の範囲をブロックに限定した複写になります。すなわち,クリップボードに保存されているデータの行数または列数が,指定ブロックをはみ出す部分はカットされます。それだけではなく,もし保存されていたデータの行・列が指定されたブロック(書き出し先)より少ない場合は,データを繰り返し使用してブロック全体を埋めます。これを利用して,全員に同じデータを入力したいとき,最上行1行を入力後クリップボードに読み取り,次に表全体をブロックに指定して貼り付ければ,短時間にデータ入力を完了することができます。
 全範囲はブロックを表全体に拡張します。
 同時に表の下に列⇔ブロックなどの選択肢(複写モード指定ボックス)が表示されています。列⇔ブロックで「列」指定にしておくと,複写対象範囲は列の上端から下端までに伸ばされます。
 ここでポップアップメニューや複写モード指定ボックス以外の,どこかのセルをクリックすると,その位置を使用して範囲指定を改めて行った後,[複写]ボタンによる(水平)複写モードに入ります。このモード(水平)は,必ず同一人物内の複写が行われます。
 また,ブロックを指定した後[印刷]などのボタンでそのブロックを対象とする操作を実行できます。
 
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4.関連事項〜過去の連載より
 過去の連載から,今回のテーマについて関連事項を紹介します。
 ★文書へ(から)のデータの貼り付け:進路指導〜プロへの道 第14回
 ★複数回のテストなどの観点別得点の集約:評価評定〜達人を目指す 第4回
 ★更新の記録:バージョン更新情報
 
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