季節の歩み 第10回 【志願者一覧表の作成】 |
志望校別の志願者名簿を印刷します。この表は、中学校で私立高校志願者を志望校別に集計するために使用するものです。今回の改訂は、複数受験のための煩雑な作業の軽減を目指しました。=2011.11.23= |
《目次》 1.機能コード(各高等学校に固有の条件に対応するために必要)の設定 2.志願者一覧表の書式の利用 3.見本データによる演習 |
1.機能コード(高等学校に固有の条件に対応するために必要)の設定 |
(1) 必要な環境
お使いの杉システムがバージョン2.01.56未満の場合は,最新版に置きかえていただく必要があります。ホームページにある,『杉』お試し版のダウンロードによって,「志願者名簿」を含む最新版をダウンロードしていただくことができます。
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(2) 「各高等学校に固有の条件」とは何か
@入試日程…愛知県では、推薦受験は一人一校のみであるのに対して、一般受験は最大3校の複数受験制です。それらをうまく集約して表にするために、日程コード(1〜3)が必要になります。
A成績資料の選択…本来、入試日程は2月上旬なので、基本的に2学期の評定を使用します。ただし、高校によって1学期の評定も参照する場合があるので、1学期の評定が使用可能なら1、さらに1学期・2学期の混合が可能なら2を設定します。標準の2学期の評定を用いる場合は0または記入無しです。推薦受験・一般受験によっても扱いが異なるので、推薦をX、一般をYの欄に表示するようにします。 |
(3) それでは高校ごとの「固有の条件」コードをどのように入力・保持するか
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(4) 学年データへの「固有の条件」コードの設定
![]() 高校ごとの「固有の条件」は、見本データに用意された日程コードと、中学校ごとに入力するXコード、Yコードから作成します。操作の概略は、 ア 見本データから3年生データに[見本利用]によって表を取り入れる。 イ 見本利用ではデータがすべて空白になるので、コピー&ペーストによって表の中身をコピーする。 ウ Xコード・Yコードに入力する。 エ 最後に内部データとして3年生データに埋め込む。 以上です。 以下、順に詳しい説明をします。 @ 杉システムを開始し、3年生データ(ハードディスク、外付けHD、メモリスティックなど)を選択します。そして、表をひとつ(どれでもかまいません)選びます。 A 表示された道具箱から[編集]を指定します。 B [見本利用]を指定し、見本データの入っているフォルダを選びます。 C 3ページの[私立高校機能選択コード]を選びます。「…があります。見本ディスクにあったファイルで上書きしますか?」が表示された場合は、[見本ディスク上の…で上書き]を選んでください。 D 見本データで取り入れた表は空白になっているので、そこに[私立高校機能選択コード]の中身を複写する必要があります。そのために杉システムをもうひとつ起動します。 E 見本データを選び、一覧から[私立高校機能選択コード]を開きます。 F 道具箱から[並べ替え]を指定。(どの画面からも複写できますが、一番作業し易いのが「並べ替え」画面です) G データの書いてある部分をすべて含めるようにして、マウス左ボタンでドラッグして囲みます。マウスボタンを離したときに表示されるポップアップメニューから、[クリップボードに複写]を指定します。 H 3年生データ側で、データの最上行左端を右クリックし、[クリップボードから貼り付け]を選択します。もし、エラー「表の外側まではみ出しています」が出たら、学年データ側で終了→入力→転入(繰り返す)で、60行を確保してから、再びGから繰り返してください。 I [見本利用]側の杉システムはもう必要ないので、[終了]→[終了]で閉じます。 J 学年データ側は、[終了]し、道具箱から[入力]を指定します。 K この画面に、各中学校で資料に基づき値を入力してください。Xコード欄は推薦受験、Yコード欄は一般受験に対して、1学期評定使用型は「1」、1・2学期混合型は「2」を書き込みます。この部分の入力は、各中学校の責任で行っていただく性質のものですので見本データでは空欄にしてあります。 なお、動作確認用に「説明用A高校」「説明用B高校」をダミーとして見本データ上に作り、Xコード、Yコードが設定してあります。 また、「日程コード」欄の右下隅の学校名空欄・値「2」、「機能コードX」欄の右下隅の学校名空欄・値「3」は必要な値(「これより先の副コード」を意味する)ですので誤って消さないようにしてください。 L 入力が終了したら、マウス左ボタンでドラッグし、値のある部分をすべて囲みます。そしてマウスボタンを離したときに表示されるポップアップメニューから、[コード表作成]を指定します。 M 「…コード表作成」という画面が表示され、条件設定ができます。今回は、そのまま[終了]をクリックすると、3年生データの内部にコード表が埋め込まれ、以後「私立高校志願者名簿」などの計算式で自動的に参照します。「…コード表作成」画面についての詳細は、[その画面上で右クリック]→[解説]を参照してください。 |
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2.志願者一覧表の書式の利用 |
![]() 見本データから、3年生データに「志願者一覧表」の枠、書式、計算式を取り入れます。 @ 杉システムを開始し、3年生データ(ハードディスク、外付けHD、メモリスティックなど)を選択します。そして、表をひとつ(どれでもかまいません)選び、表示された道具箱から[編集]を指定し、さらに[見本利用]を指定します。 A 3ページの[志願者一覧表]を選びます。 B 「…があります。見本ディスクにあったファイルで上書きしますか?」が表示された場合は、[見本ディスク上の…で上書き]を選んでください。 C 道具箱から[終了]を指定すると、新しい表を保存する画面になるので、3年生データの使いやすい位置を指定してください。これで新しい表として「志願者一覧表」(全部空白)が作られました。 (2) 志願者一覧表の作成 見本データには、「自動計算」が設定されており、[見本利用]によって取り入れた表にも引き継がれます。自動計算の結果が書き込まれる列には入力することができません。表には、直接入力(あるいはコピー&ペースト)する列と、条件によって計算式が自動的に書き込む列があります。しかし、[自動計算中]をクリックして無効にすれば書き込むことができるようになるので、必要があれば一時的に書き換えて表を作成することができます。詳細については、次の3.見本データによる演習で説明します。 |
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3.見本データによる演習 |
![]() 「志願者一覧表」の使用方法を知るための第一段階として、見本データにあるサンプル印刷イメージを見ます。 @ 杉システムを開始して見本データ3ページにある[志願者一覧表]を選び、表示された道具箱から[並べ替え]を指定します。 A [志願者一覧表]の印刷イメージは、[強力]モードにすると見たり編集することができます。 B 強力モードになった直後は、範囲をどのように指定しても同じなので、とりあえず先頭の一名の適当なセルを少しドラッグしてブロック表示にします。(省略できます※) C [機能]を指定します。 ※[B省略の場合](4.1)選択BOXで(4.2)[実行] D (1)の[個人別文書の書式を作成し、印刷を実行]を指定します。なお、バージョン2.01.56の時点では、機能はまだこのひとつだけです。 E まだ必要なソートが行われていない状態では、志願者一覧表は、志望校別に正しく集約されません。そこで[必要なソートを自動的に実行]を選ぶことにより、全体の並び順を最適化することができます。ただし、各志望校ごとの表の中の並び順はこのままでは出席番号順になので、例えば評定の九教科合計順にしたい場合は、Cの前に[評定.9科]の列で[整列▼]を実行しておきます。 F 1学期の評定を使用したり、備考欄に記入する場合の例は、15〜17枚目にあります。[次ページ]で枚数を進めます。 G [終了]は2箇所にありますが、どちらを使っても印刷イメージ画面を終了させることができます。データはソートされ、志望校ごとにまとめられていることが分かります。この状態で再び印刷イメージを見たい場合はBCDを繰り返します。ただし、今度はBのところで、[志願者名簿.志望校]欄の空白を除く範囲をドラッグして指定する必要があります。[必要なソートを自動的に実行]を使用したいときは、Bの前にもう一度「評定.9科」の列などで[整列]を実行します。 |
(2) 志願者一覧表に、選択的に1学期の評定を用いるしくみ 志望校の評定タイプによって、評定欄を書きかえておけばよいように思えますが、「複数受験でタイプの異なる学校を選ぶ」あるいは「推薦受験でも志願先が変更になった」場合、その都度データの書き直しが必要になります。その際、誤りを防ぐために相当の注意力が必要になります。その負担を軽減するために、「私立高校機能選択コード」さえ正確に設定されていれば、「1学期」「2学期」「1・2学期の混合」から自動選択します。そのしくみを説明します。 ![]() なお評定合計が大きくても、重視される教科の評定が極端に低ければ不利になるので、必ずしも評定合計が大きい方が有利とは限りません。 それに対して機能コード=2は、指定されていれば必ず実行されます。 以下、図のA〜Dの例について説明します。 A 推薦なので機能.X=1が適用され、かつ1学.使用="○"なので、1学期評定が評定にコピーされています。 B 推薦なので機能.X=1が適用されますが、1学.使用=空白なので、2学期評定が評定にコピーされています。 C 一般なので機能.Y=2が適用され、1学期評定と2学期評定が混合され、評定に書き込まれています。 D 推薦なので機能.Xが適用されますが、機能.X=空白なので、2学期評定が評定にコピーされています。 |
![]() 列一般受験日程 123全体に一般受験の日程を入力することによって、志願者一覧表の対象高校を切り替えます。日程コードは、入試実施日の早い学校から順番に1、2、3です。 志願者一覧表は、一般受験日程 123の値を参照して、推薦受験については日程欄(日程コードが書かれている)に同じ値をもつ学校、一般受験については、私立高校一般.第n日目(n=一般受験日程 123に充填した値)を志願者名簿.志望校欄に自動コピーします。 以下、操作方法を順次的に説明します。 @ 列一般受験日程 123の最上行から、マウス左ボタンによるドラッグを開始します。 A その列の最下行で左ボタンを離し、ドラッグを終了します。 B 表示されたポップアップメニューから[値で満たす]を指定します。 C 数値を入力します。第1日は「1」、第2日は「2」、第3日は「3」です。また、表をいったん初期状態(日程未定義の状態)に戻したいときは、空白を入力します。 以上で列一般受験日程 123に値が充填され、その値に合わせて高校名その他の自動コピーが行われます。 D 最後に、列評定合計.9科で[整列▼]実行をするなどして、必ず成績順に並べ直しておきます。(出席番号順に名簿を作る場合は[復元]を実行します) |
(4) 入力対象の列と列の論理的関係![]() A…受験区分(自動コピー) C(志願校)にI(推薦受験校)から自動コピーされるときに、推薦に"○"が入ります。同様に、CにL(一般)から自動コピーされるときに、一般に"○"が入ります。 B…性別(入力) "○"は最初に入力しておきます。 C…志願者名簿.志望校(自動コピー) J(日程)とG(一般日程123)が一致するとき、I(私立推薦受験校)からコピーされます。また、L(私立高校一般)から、Gの数値が示す列からコピーされます。 D…評定(自動コピー) A(受験区分)、H(機能)、O(1学期使用)の条件に従って、N(2学期評定)またはP(2学期評定)から自動コピーします。その後、評定合計を計算します。 E…志願者名簿.備考(入力) どの受験校にも、共通して記載する事項を書き込みます。 F…備考[日程別](自動コピー) A(受験区分)、G(一般日程123)の条件に従い、K、M(それぞれの備考)から自動コピーします。志願者一覧表の備考には、共通記述(E)と志望校別記述(F)が連続して書き込まれます。 G…一般日程123(値を入れ替える) 一般受験の日程別に志願者一覧表を作成するために、日程コード(1,2,3)で埋めます。前項参照。 H…機能XY(自動計算) C(志願者名簿.志望校)に自動コピーされた値から、「1.機能コードの設定」によって定義された数値が書き込まれます。 I…私立推薦受験校(貼り付けまたは入力) 1個ずつ入力することもできますが、すでに点検済みの一覧表があれば、そこからこの列へコピー&ペーストすることを推奨します。 J…日程(自動計算) C(私立推薦.受験校)に貼り付けまたは入力された値から、「1.機能コードの設定」によって定義された数値が書き込まれます。 K…備考推薦(入力) それぞれの志望校に特有の条件に関連して、記入すべきことがあればここに入力します。 L…私立高校一般(貼り付けまたは入力) 1個ずつ入力することもできますが、すでに点検済みの一覧表があれば、そこからこれらの列へコピー&ペーストすることを推奨します。 M…備考一般日程別(入力) それぞれの志望校に特有の条件に関連して、記入すべきことがあればここに入力します。 N…2学期評定(貼り付けまたは入力) 1個ずつ入力することもできますが、すでに点検済みの一覧表があれば、そこからこのブロックにコピー&ペーストすることを推奨します。 O…1学期使用(入力) 1学期の評定を用いる方が有利な場合、"○"を入力します。ただし、この項目の値は志望校の機能Xまたは機能Yが1である場合だけ意味をもちます。 P…1学期評定(貼り付けまたは入力) 1個ずつ入力することもできますが、点検済みの一覧表があれば、そこからこのブロックにコピー&ペーストすることを推奨します。 Q…各学期評定合計等(参考) これらの列は、空欄のままでも特に問題はありませんが、値を入れておくと、列Oに"○"を入力するときの参考になります。計算画面で、手動で式を作って計算することもできます。 ※ 自動計算を使わない方法 右下の[自動計算中]をクリックして、[自動計算可]の表示にすると、自動計算機能が無効になります。こうすると自動コピーまたは自動計算とされている列に直接入力できるので、一時的に値を変更して必要な表を作ることができます。 |
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