進路指導〜プロへの道 第3回 |
第3回は,杉システムの処理の対象になり得る個人データの扱いついて説明します。特に個人情報の安全な記録・管理,構築の方法に焦点をあてました。=2003.02.21= |
《目次》 1.中学校における個人データ 2.個人情報保護の観点を含め,保守管理について 3.個人データの分類とそれぞれの目的及び時期 4.杉システムによる取り扱いモデル ご質問・参考意見等はこちらへ |
1.中学校における個人データ | ||||||||||||
(1)個人データとは何か
各教科の先生は,それぞれ手簿を持ち,授業中の様々な活動の様子や,テストの結果を記録しています。学級担任は生徒の所属した委員会や,学級内の係活動,表彰歴などを記録していきます。また学級には出席簿が置かれていて,名簿に毎日の出欠や遅刻・早退等が記録されていきます。それらは総合して学期ごとに通知表として本人及び保護者に渡されます。新入生の学級編成では出身小学校名,小学校の時の成績,その他一人一人の特徴を示す資料が使用されます。また,進路指導では過去のテストの成績,本人の進路希望,本人の特技などによって資料を作成します。さらに卒業後も文部科学省が定めた書式による指導要録が残されます。
以上のように,生徒自身やその活動の様子に関わる多くのデータが中学校内で記録され,生徒への指導に利用されています。それらを上手に取捨選択して集約し,セキュリティにも配慮しながら電子データとして保存し,目的ごとに自動的に書式を変換してファイルや印刷物を作成すれば,安全を確保し,かつ省力化して業務を進めることができると考えられます。 ここでは,そのような観点で整理したデータを個人データと呼ぶことにします。 |
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(2)個人データを構築・保守・管理する組織
(1)で述べた利点を現実化するには,関連した業務の洗い出しとともに,業務に適した携帯の組織が必要です。右の表はその一例です。
まず,校内組織に情報管理部長を置き,コンピュータやインタネット・校内LANの管理の中心に位置付けます。役割は,@コンピュータの外部・内部両方の接続状態の把握・改善,A個人データ取り扱い規約を提案・運用,B個人データの保管場所の整備と,媒体(MO,FD,CDなど外部記憶媒体が望ましい)の準備など,Cバックアップデータの管理などが考えられます。 その他の役割の先生は情報管理部長と相談しながらそれぞれ,@入力その他の日程を計画,Aデータを利用目的別の書式に加工する作業の計画・監督などを行います。 |
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2.個人情報保護と確実な保管 | |||||||||||||||||||||
(1) 考えられるトラブルの例
生徒の個人データは学習その他の指導や進路のために使われるものですから,外部から見られてはなりません。教員には当然守秘義務があります。個人データが流出する可能性として,次のような場合が考えられます。
また,その他のトラブルとして,次のような事例があります。
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(2) トラブルを回避するために
上記トラブルへの対処の例を,右の表の通り提案します。基本的にHDには個人データを入れない。また,生徒用学習コンピュータと教員の作業用コンピュータは校内ネットワークを遮断するのを原則とすべきです。
右の表を参考にして情報管理部長で校内規約を作成し,全教員に徹底することをお勧めします。 |
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3.個人データの分類とそれぞれの目的及び時期 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(1) 計画的にデータを構築しよう
今まで述べたように個人データにはさまざまな種類があります。そのうち多くのものについては複数の用途に使えますから,見通しを持って計画的に構築していくと便利です。次にその一例をあげておきます。
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(2) 個人データ処理計画の例 凡例: ○…そのままで目的文書の主な部分になる ☆…一部を抜粋して資料の一部として利用する
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4.杉システムによる取り扱いモデル | (1) 作業の計画
さまざまな個人データの処理は,基本的に@ 目的に合わせて項目を作る,A 教科担任または学級担任等担当者が入力する,B 結果を集計・ファイル化・印刷する,の3段階があります。第2回で扱ったテスト処理を例にとれば,表の項目などを決めて作成が@,入力画面の操作がA,結果の計算・並べ替え・印刷がBにあたります。
テスト処理・進路指導資料作成を始めとして,指導要録や通知表に関しても杉システムの書式作成機能を利用することを前提とした年間計画の例を次に掲載します。 |
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(2) 個人データ処理年間計画の例
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