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  進路指導〜プロへの道 第15回
 第15回は,合格予想判定基準の作成について新たに浮かび上がってきた問題について取り上げます。また参考のために,複写の新しい方法(バージョン2.02.02)の解説を付記します。=2004.01.16=
《目次》
評定・学力検査傾斜配分にどう対応するか
1.新しい選抜方法に対応する基準作り
2.(付記)新しい複写の方法
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評定・学力検査傾斜配分にどう対応するか
 愛知県公立高等学校は,合否判定のために評定得点(5点満点×9教科×2)と学力検査得点(20点満点×5教科)について従来1:1の比で合計していたのを,各高等学校ごとにTタイプ(従来どおり),Uタイプ(評定を1.5倍して合計),Vタイプ(学力検査結果を1.5倍して合計)から選択することになりました(平成16年4月入学者から)。また,評定自体も到達度評価を用いるようになったこともあり,従来の経験がそのまま通用しにくくなっています。
 そこで今回は,前者の問題を中心に対応を検討します。各中学校現場での対応へのヒントになれば幸いです。

1.新しい選抜方法に対応する基準作り
(1) 判定基準:そもそもの意味
選抜の原理 最初に,従来から行われてきた合否予測基準の理論的基礎を考えます。まず,いわゆる「Aゾーン」(評定・学力検査の両方で定員内)は,T・U・Vタイプとも評定:学力検査=1:1です。(本当に厳密に言えば9≦評定≦45なので,36:50であるが,これを基準とする)そしてAゾーン以外のすべての受験者が入る「Bゾーン」は,Tタイプの場合評定+学力検査の値で上位から並べるので,合計値線(合計点が等しい点の集合)k1,k2…のライン上にいる受験生の順に合格が決まっていきます。(厳密には選抜順位です)実際の受験生の成績分布は,大雑把には相関関係回帰直線に沿った楕円形の範囲です。従って,実績からAゾーン予測ライン(a1,a2)を第一基準に,a1,a2の交点を通る合計値線ksと,楕円境界から求めたb1,b2ラインを第二基準とすればひとまず妥当性があると考えられます。ただし,実際には受験生が当日運悪く実力が出し切れないとか,予想の誤差を考えてそれぞれもう少し厳しいラインに上げることが多いと思います。
(2) 傾斜配分した場合
傾斜配分の場合 それでは,タイプU(評定を1.5倍),タイプV(学力検査を1.5倍)の場合は,どう考えたらよいでしょう。学力検査をx,評定をyとすると,合計点cは,タイプUでは,c=x+1.5y タイプVでは,c=1.5x+y となります。その結果,タイプTと同様の方法で判定ラインを求めると,右図のようになります。
 すなわち,
 タイプU,タイプVとも,第一基準は従来と同じ方法で決める。
 タイプUの場合,評定については第二基準を第一基準に近づけ,学力検査については第二基準を第一基準から離す。
 タイプVの場合,評定については第二基準を第一基準から離し,学力検査については第二基準を第一基準に近づける。
 合計値線の傾きから考えて,それぞれ近づける場合はタイプTの場合の幅×三分の二,離す場合はタイプTの場合の幅×1.5とするのが適当。
 以上を標準モデルとした上で,現実的なさまざまな要素を加味して実際の基準を作っていくとよいと思います。

2.(付記)新しい複写の方法
(1) この解説について
 「プロへの道」第14回の第1項「クリップボードを使う」(3)『win杉』からコピー⇒表計算ソフトに貼り付けの前半で説明している手順を,バージョン1.02.02以後で可能になった簡略化された方法に置きかえるものです。
(2)
win杉からクリップボードへ 従来は並べ替え画面に切り替え,始点を指定した後「部分複写」ボタンを使ってスタートしました。新しい方法では,入力,計算,並べ替え,編集画面で可能です。
 複写したい範囲の左上隅にある位置のセルを右クリックし,表示されたポップアップメニューから「ブロック複写開始」を選択します。
 複写したい範囲の右下隅にある位置のセルを右クリックし,表示されたポップアップメニューから「クリップボードに複写」を選択します。これでクリップボードに貼り付けは完了し,『win杉』の他の部分でも,他の表計算ソフトでもデータを貼り付けることができます。
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